神隠しに遭った話/怖い話

怖い話・怪談

元同僚から聞いた話です。

この元同僚、仮にNさんとします。
Nさん、子供の頃から霊感が強くて色々な経験をされたそうなんです。
今回はその中でも『神隠し』にあった話を書きたいと思います。

前述の通り、Nさんは『神隠し』にあったことがあるそうです。それも2回ほど。
子供の頃に1回。大人になってから1回。
しかもそれぞれ状況が違うんですね。
聞いただけだと怖いというよりは不思議系な話かもしれませんが、実際同じ目にあったらかなり怖いと思います。

1回目 『子供の頃にあった神隠し』

Nさんが8歳か9歳くらいの頃だったそうです。
当時Nさんは、家で母親、祖母と一緒に居間でテレビを見ていたんです。
しばらくするとNさんはトイレに行きたくなり、居間を出たんです。出ただけのはずなんですけど…
ドアを出た瞬間、何か違和感を覚えたそうです。
気になって居間を覗いてみると、さっきまで一緒にテレビを見ていた母親と祖母がいない。それ以外は全く変わらないんです。
(これはおかしいぞ)と思ったNさんは家中を捜し回りました。
捜しても捜しても捜しても捜しても捜しても捜しても捜しても捜しても捜しても捜しても捜しても


どこにもいない。


その時Nさんは母親と祖母に悪戯されてるだけだと思ったそうです。
でも、どれだけ捜しても一向に見つからない。


Nさん。いい加減疲れてきて居間に戻ろうとしたんです。で、ガチャってドアを開けたら…
母親と祖母がいたんです。不思議そうな顔してこっちを見てる。
「あら早かったわね」みたいな感じで。
不思議なことにNさんがトイレに立ってから2~3分ほどしか経っていなかったようなのです。
あの不思議な空間で30分以上は捜し回っていたというのに…

「あの時はたまたま戻ってこれたけど、もし戻ってこれなかったらと思うとゾッとする」とNさんは言っていました。

2回目 『墓場で呼ぶ』

2回目の『神隠し』は大人になってから遭ったそうです。


Nさんが24・5歳くらいの頃。毎晩のように夢を見ていたそうです。
ボロボロの着物を着た知らない老人が「墓参りに来い」と手招きする。そんな夢。


Nさんは(ああ、墓参りに行かなきゃなー)と思っていたそうです。
ですが仕事で忙しく、なかなか行くことができませんでした。
それから3年ほど経ち、たまたま時間できて墓参りに行く時間が出来ました。
で、Nさん。一人で墓参りに行くことにしたんです。


実はNさん。知り合いの霊能力者の方から「一人では墓場に行くな」と言われていたそうです。
「一人だと危ないから」と。
でも行っちゃったんです。墓参り。


で、墓場に到着したんです。その時はちらほら人が居たそうなんですが。
さっそくお参りしようとNさんが墓場に足を踏み入れた途端、周囲の景色がぐにゃっとなったそうです。色もおかしい。
ネガじゃないですけど、色が反転したというか、そんな感じ。


Nさん、(これはまずい)と思って墓場から出ようとしたんです。でも動けない。
ぐにゃぐにゃな空間で立っていられなかったんです。
そんな状態で、ふと気がつくと誰かに腕を掴まれている。
掴んでいる奴を見ると夢で見た老人なんです。
ボロボロの着物を来ていや~な笑顔でNさんを引っ張っていこうとするんです。

ずるずる、ずるずる… ずるずる、ずるずる…


必死で抵抗してもすごい力で引っ張られる。
他のお参りに来ていた人に助けを求めてもNさんが見えていないようだった。

(まずい!どうしよう…!)と思った瞬間、携帯電話のコール音が聞こえた。
その瞬間、老人の力が弱まり、その隙きに墓場の外に逃げられたそうです。
ちなみに電話の相手は親戚の叔母さんで、墓参りに行くなら合流しようとのお誘いでした。
結局、その叔母さんと合流し、無事墓参りが出来たそうです。
恐らく、Nさんはあの老人に狙われていたんでしょうね。何年も前から…。

最後に、なぜ墓場の話が「神隠し」なのかって聞いてみたんです。
Nさんによると、あの歪んだ空間が子供の頃の「神隠し」と似ていたからだそうです。

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